ドローンに興味があれば一度はJUIDAの名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。
「JUIDAの名前はよく聞くけど詳しいことまでは知らない」
「認定資格をとるメリットがあるのか気になっている」
このような方も多いかもしれません。
そこで本記事では
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などを分かりやすく解説していきます。
\いよいよ12/5よりドローン操縦免許の国家資格化がスタートしました!/
日本UAS産業振興協議会(JUIDA)とは?
まずはJUIDAの公式ホームページを参考にして概要をみていきましょう。
出典:JUIDA公式ホームページ
より具体的には、スクールの運営やJapan Droneなど有名なイベントの主催、無人航空機の安全に関するルール作りなどをしています。
名称 | 一般社団法人 日本UAS産業振興協議会 |
設立年 | 2014年7月31日 |
スクール数 | 307校 |
認定資格 | ・無人航空機操縦技能
・無人航空機安全運航管理者 |
資格者数 | 操縦技能者 累計24,370人
安全運航管理者 累計21,304人 |
※2022年10月現在
ドローンの安全性・信頼性を高めるためには操縦や管理の知識・技術が重要といえるでしょう。
教育分野ではそのような「信頼できる操縦士や管理者の育成」を主に行っています。
2022年時点でスクールは300校以上、資格保有者は2万人以上です。
全国に認定スクールがあるため「地方に住んでおり県外のスクールに通うのが大変」という方にとっては安心です。
JUIDAで取得できる国土交通省認定資格とは?
ここではJUIDAで取得できる国土交通省認定資格をみていきましょう。
公式ホームページを参考にすると、資格の種類は下記の2つです。
<資格の種類>
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操縦の資格である「無人航空機操縦技能」と飛行業務の安全を管理する「無人航空機安全運航管理者」があります。
「無人航空機安全運航管理者」は「無人航空機操縦技能」の資格を持っている方のみ取得できます。
<JUIDAライセンスが選ばれる理由>
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JUIDAライセンスは日本で最も歴史が長く、質の高いカリキュラムを提供していることで有名です。
操縦のみならずバッテリーや電波・法律などもカバーでき、総合的に知識をつけたい方に理想的な環境といえるでしょう。
そのため仕事に必要な十分なスキルを得られ、資格証明としても非常に有効です。
JUIDAは国土交通省の認定を受けたドローンの管理団体
JUIDAの認定資格をもっていることのメリットを挙げてきましたが、ここで国土交通省の認定を受けているという特徴もみていきましょう。
2017年6月の発表で国土交通省は43団体の「民間の講習団体」と4団体の「講習団体を指導し管理する団体」を発表しました。
その中の「講習団体を指導し管理する団体」という4つのみの団体の1つがJUIDAです。
国土交通省の資料を参考にすると、「要件を満たした管理団体」としてJUIDAは認定されています。
JUIDA以外の主な国土交通省認定管理団体
前の章でJUIDAが国土交通省の認定管理団体ということを述べてきました。
実はJUIDA以外にも国土交通省の認定を受けている団体があります。
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出典:国土交通省
代表的な国土交通省の認定団体が上記の3つの団体です。
出典:国土交通省
国土交通省の資料をみてみると、技能認証の項目や管理数などに違いがあるものの、技能認証の方法などは近いことがわかります。
ここではそれぞれの団体の公式ホームページや国土交通省の資料も見ながら特徴などを確認していきましょう。
ドローン操縦士協会(DPA)
出典:DPA 公式ホームページ
まずはドローン操縦士協会(DPA)からみていきましょう。
名称 | 一般社団法人 ドローン操縦士協会(DPA) |
設立年 | 2016年 6月15日 |
スクール数 | 50校以上 |
認定資格 | ・ドローン操縦士回転翼資格
・ドローン操縦士回転翼インストラクター資格 |
資格者数 | 5000名以上 |
出典:DPA 公式ホームページ
公式ホームページなどを確認すると、概要は上記です。
スクール数は50校以上あり、資格者数は2021年2月時点で5000名をこえています。
出典:DPAドローンライセンス取得者「5000名突破」および「国内外の無人航空機の操縦に関する制度、任意規格」への対応方針
認定資格の種類
<操縦士資格> 回転翼航空機の飛行に必要な基礎知識と操縦する基本技術を認定します。 <インストラクター資格> 回転翼航空機の実地を講習するための技能と、座学・実地を講習する際に必要な基礎知識を認定します。飛行レベルにより3等級の資格があります。 |
出典:DPA 公式ホームページ
認定資格は「操縦士資格」と「インストラクター資格」の2種類があります。
基本的な操縦の技術に関してであれば「操縦士資格」を取得し、教える側として講習する方は「インストラクター資格」を取るとよいでしょう。
「操縦士資格」は15歳以上、「インストラクター資格」は18歳以上でどちらも視覚や聴覚・身体要件などを満たせばだれでも受講できます。
いずれも有効期限が2年で、更新料が必要となるので注意してください。
DJI JAPAN株式会社
続いてDJI JAPANもみていきましょう。
名称 | DJI JAPAN株式会社 |
設立年 | 2013年 |
管理団体数 | 151 |
認定資格 | DJI CAMPスペシャリスト
DJI CAMP ENTERPRISE |
出典:DJI JAPAN株式会社、DJI CAMP公式サイト、国土交通省
DJIは世界で圧倒的なNo.1シェアを誇る中国のドローンメーカーですが、DJI CAMPという指定の教育プログラムもあります。
「DIJ CAMPスペシャリスト」「DJI CAMP ENTERPRISE」の資格が取得でき、それぞれDJI製のドローンの知識と操作方法を学ぶことが可能です。
DJI ENTERPRISE製ドローンを使いこなすための資格である「DJI CAMP ENTERPRISE」は受ける前に「DIJ CAMPスペシャリスト」の資格をとることが推奨されています。
「DIJ CAMPスペシャリスト」は10時間以上の飛行経験とユーザーマニュアルを読み込んだ方だけが受講可能です。
2日間の座学・筆記試験・実地試験を経て技能テストに合格すると認定が発行されます。
株式会社NTT e-Drone Technology(旧株式会社エンルート)
出典:株式会社NTT e-Drone Technology公式サイト
株式会社NTT e-Drone Technologyもスクールを提供しているので、詳細をみていきましょう。
名称 | 株式会社NTT e-Drone Technology(旧株式会社エンルート) |
設立年 | 2021年2月 |
管理団体数 | 2 |
認定資格 | E.R.T.S.産業用無人航空機操縦技能認定証 |
出典:株式会社NTT e-Drone Technology、国土交通省
株式会社NTT e-Drone Technologyはドローン活用の促進を目指し、合弁会社として各社の強みを持ち寄るためにつくられた国産ドローンメーカーです。
「高容量のネットワーク」「ドローンに関わるソフトウェア」など国内の最高峰の技術が結集したドローンとそのスクールなどを提供しています。
<特徴> 自社製の機体
使用するドローンは、当社が開発した国産ドローンを用いており、ドローンの仕組みや構造から習得できます。 |
出典:株式会社NTT e-Drone Technology 公式ホームページ
スクールの特徴としては「自社製」のドローンを扱っている点です。
座学・実技を受けたあと認定試験を受けることにより「E.R.T.S.産業用無人航空機操縦技能認定証」を取得できます。
農業コースと産業コースがあり、目的に応じてそれぞれのコースの受講と認定資格が取得可能です。
アメリカSkydio社公認の「Skydio認定講習」というコースも受講できるので、Skydio社のドローンを使う方にもうれしい環境になっています。
このように、JUIDA以外にも国土交通省の認定を受けている団体・スクールがいくつかあるのが現状です。
無人航空機(ドローン)の国土交通省認定資格取得のメリット
JUIDAなどが国土交通省認定資格だと説明してきましたが「国土交通省の認定の資格」を取得することのメリットはあるのでしょうか。
資格保有のメリットはいくつかありますが、資格の保有者の目線で考えたときに最も大きいメリットは「飛行申請の手続き時に必要な申請書類の提出を一部免除できる」点です。
ここからは詳細を解説していきます。
国土交通省は空港の周辺や人口の集中している地域の上空など、危険が伴う地帯でのドローンの飛行を制限しています。
このような危険な場所でドローンを飛ばす場合、国土交通省に書類を提出してその上で許可を得る必要があります。
審査があるため許可を得るまではある程度時間を要したり、審査の結果許可が下りないこともあるでしょう。
しかし「国土交通省の認定を受けている資格」を持っている場合、ドローン飛行申請の手続き時に必要な申請書類の提出を一部免除できます。
これは、JUIDAをはじめとした「国土交通省の認定を受けている資格」を保有することの、非常に大きなメリットといえるでしょう。
他にも「技能証明としての効果が期待できる」「質の良いカリキュラムで学べる」といったことからも国土交通省の認定資格はおすすめです。
ドローン免許の国家資格化により今後民間資格による飛行申請の簡略化は廃止へ
2022年12月5日からの「ドローン免許の国家資格化」が決まり、民間資格はどのように変わるのでしょうか。
ここからはドローン免許の国家資格化に伴い、知っておくべき点を解説していきます。
まずドローンの国家資格化の概要ですが、もともと民間のみだったドローン操縦の資格が「レベル4の飛行実現」や「審査の簡略化」などを目指し、2022年12月5日から国家資格化されることになりました。
ドローンの操縦ライセンスが国家資格化したことにより、民間の資格の扱いが大きく変わってきます。
出典:国土交通省
上の図は国土交通省の資料ですが「航空局ホームページ掲載団体」というのが、ここまで説明してきたJUIDAなど「国土交通省の認定」の団体です。
簡単に説明すると「国土交通省の認定管理団体」の新たな募集を辞め、しばらくすると「既存の飛行許可の簡略化」も廃止予定となっています。
出典:国土交通省
上図も国土交通省の資料ですが赤枠の部分を読むと「3年後の12月5日に飛行申請に民間資格が使えなくなる」ということが分かります。
そのため、認定資格を持っていると飛行申請で便利ですが、国家資格化が進むにつれてそのメリットはなくなっていくということは認識しておくべきでしょう。
まとめ
本記事では国土交通省の認定管理団体であるJUIDAについて解説していきました。
以下にその内容をまとめます。
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JUIDAについて理解を深めていただけたでしょうか。
ぜひ今回の内容を参考にしてJUIDAの資格取得を検討してみてください。