ドローンにまつわる仕事には、代表的なものとして空撮がありますが、他にも建築や建設、農業、物流などさまざまな業種でドローンが利用されています。
仕事の効率化・省力化のためにドローンを活用するケースが増加するとともに、プロとしてドローンの仕事を請け負う業者や個人も増えてきました。
ドローンを使って仕事をする場合は、高価な機材や高度なスキルが必要であり、飛行許可申請にも手間や労力がかかることから、プロに依頼するのがおすすめです。
しかし、いざドローンの仕事をプロに依頼しようとした時、次のような疑問を持つ方も多いでしょう。
- ドローンの仕事をプロに依頼したいが、どの業者を選べば良いかわからない
- ドローンの仕事を依頼する際、費用はどれくらいかかる?
- 仕事でドローンを飛ばしたいけれど、飛行許可は必要?申請はどうすればいいの?
この記事では、ドローンに関する仕事を外部のプロに任せるメリットや、ドローンの仕事をプロに依頼した際にかかる費用の相場について解説します。
仕事の現場においてドローンの導入・活用を検討されている方は、ぜひチェックしてみてください。
▼ドローンの仕事に関して詳しく解説した動画▼
ドローンに関する仕事はプロに依頼しよう!
ドローンを飛行させる仕事には、主に次のようなものがあります。
- ドローン空撮
- 建築・土木の測量
- 農薬散布
- ダム・橋梁・鉄道などのインフラや建物の点検
これらのドローンに関する仕事は、ドローンの仕事のプロフェッショナルに依頼するのがおすすめです。
ドローン関連の仕事をプロに依頼するメリット
ドローンに関する仕事をプロに依頼し任せることは、総合的な観点からおすすめです。
では、ドローンの仕事をプロに依頼するメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
以下で、主なメリットを4つ解説します。
機材準備などの初期投資が不要
ドローン及びドローンに装着するカメラ等の機材は一般的に高価であり、特にハイスペックな最新機種は当然ながら金額も相当高くなります。
ドローンやカメラ、バッテリーや予備の機器など必要な機材をすべてそろえようとすると、数百万円にも及ぶ初期投資が必要になる場合もあります。
プロに依頼することにより、本格的な機材を使った美しく迫力のある映像を、リーズナブルな価格で提供してもらえるのが大きなメリットです。
また、プロが保有しているドローンの資格を取得するには、多額の費用と多くの時間を要します。
ドローンの国家資格や、JUIDAなどの認定民間資格を取得するためにドローンスクールに通う場合、数十万円の費用がかかります。
プロに依頼することで、資格取得のための費用や時間等を節約できる点もメリットと言えるでしょう。
プロの高いクオリティで仕事をしてもらえる
ドローンで高クオリティな映像を撮影するためには、最低でも50時間以上の操縦経験が必要と言われています。
未経験者でも練習をすればドローンを飛ばせるようにはなりますが、人が入り込めないような狭い場所や高い所、広大な土地など、ドローンの長所が活かせる撮影や仕事をするためには、多くの経験とスキルが必要です。
また、ドローンを飛ばす練習をするためには練習場の確保が必要ですが、練習場の数は地域によって偏りがあり、見つけるのが大変だったり確保が難しい場合もあります。
多くのフライト経験とハイレベルなスキルや専門性を持ったプロに依頼することにより、高いクオリティの仕事をしてもらえるのがメリットと言えます。
許可・申請の時間や手間がかからない
ドローンで仕事をする際、場所や目的によっては国土交通省に飛行許可の申請をする必要があります。
国から飛行許可を得るためには、飛行経路図など多くの書類を作成・準備する必要があり時間もかかるため、特に不慣れな人にとっては多大な労力を要することになるでしょう。
プロの業者に依頼することで、必要に応じて飛行許可申請手続きも合わせてやってもらえるため、安心して撮影を任せることができます。
ただし、注意点としては、飛行許可を取得するまでにどのくらいの期間がかかり日程が間に合うかどうかを確認しておくこと、申請の料金は別料金として発生するのかを明確に確認しておくことがあげられます。
法令違反の心配がない
ドローンで撮影などの仕事をする際には、航空法などの法律を守って実施する必要があります。
小型のドローンであっても、予期せぬ事故により重大な損害や被害を与えてしまう可能性があるため、事故防止や安全保護の観点によるものです。
ドローンを飛行させるためには、下記の法令を守る義務があります。
- 航空法
- 小型無人機等飛行禁止法
- 道路交通法
- その他、各自治体が定める条例
法令の内容を十分に把握することなくルール違反をしてしまうと、たとえ意図的でなかったとしても、多額の罰金等を課せられたり社会的信用を失うことにもなりかねません。
経験や知識が豊富なプロに依頼することで、法令違反のリスクを最小限にまで抑えることができます。
ドローンを利用した仕事を依頼する際の費用相場
ドローンに関する仕事をプロに依頼するメリットについて解説しました。
それでは、ドローンの仕事をプロに依頼する場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
実際には目的や場所、環境などによって費用は異なりますが、ここでは目安となるだいたいの相場について解説します。
ドローン空撮
ドローン空撮は、業者(法人)に依頼する場合と、フリーランス(個人)に依頼する場合で価格に差があります。
依頼先 | 写真(静止画)撮影 | 動画撮影 |
業者(法人) | 6万円〜 | 9万円〜 |
フリーランス(個人) | 2万円〜 | 6万円〜 |
とにかく費用を安く抑えたい場合は、フリーランスの空撮カメラマンに依頼するのがおすすめです。
業者に依頼する場合は、本格的な機材を使用し撮影技術のレベルが高い空撮専門業者と、セットプランやパッケージなど価格の安さを前面に出している格安業者とでは価格差があります。
また、撮影内容が写真(静止画)撮影なのか、動画撮影なのかによっても価格に差があるのが一般的です。
静止画撮影の場合は、基本的にはひとりでも撮影が可能ですが、動画撮影の場合はドローンの操縦と撮影を2名以上で行う場合が多く、人数分の出張費の支払いが発生するため価格が上がります。
さらに、動画撮影の場合は、静止画撮影よりも大型でハイスペックなドローンを使用する必要があるため、撮影費用が高くなります。
農薬散布
ドローンによる農薬散布代行サービスの単価相場は、1反(10a)あたり2,000円から3,000円程度が目安とされています。
例として、面積が2haの農地で10aあたり2,000円として計算してみると、1回の散布費用は40,000円です。
これを1年間に3回散布すると、年間にかかる費用は12万円ということになります。
ドローン使って農薬を散布するには事前に国土交通省への許可申請が必要ですが、代行サービスを利用すれば全て任せられるため、特に手続きに不慣れな人にとってはメリットが大きいと言えるでしょう。
また、農薬散布用のドローンの場合、農薬を入れるタンクなどのメンテナンスが必要ですが、業者に依頼することによりこうした手間も省くことが可能です。
点検・測量
ドローンによる点検を業者に依頼する場合の相場は、点検する設備や施設によって異なりますが、費用の相場は次の通りです。
点検する箇所・設備・施設等 | 費用の相場 |
外壁 | (1,000㎡あたり)30万円〜 |
屋根 | 5万円〜 |
太陽光発電所 | 1MWあたり10万円〜 |
風力発電所 | 1基あたり30万円〜 |
橋梁 | 1日あたり60万円〜 |
ダム | 100万円〜 |
また、ドローンを使用した土地測量をプロに依頼する場合の費用相場は、15万円から300万円です。
ただし、使用するドローンの機種によって価格は異なり、空撮でもよく使われる一般的な機種の場合は1日15万円程度です。
3D測量の場合は1日100万円前後、レーザー測量の場合は300万円前後が相場になります。
まとめ
ドローンに関する仕事をプロに依頼するメリットや、ドローンにまつわる仕事をプロに依頼する場合にかかる費用の相場について解説しました。
ドローン外注の費用の相場を見て、価格が高いと感じた方もいるかもしれません。
しかし、仕事でドローンを本格的に活用するためには、高価な機材を多数導入しなければならず、さらに高度なスキルを持っていることが必要とされます。
また、飛行許可申請の手間や労力がかかることや、ドローン飛行に関する多くの法令を守る必要性などからも、ドローンの仕事は信頼できるプロに依頼するのがおすすめです。
本記事を参考にしていただき、仕事におけるドローンの本格活用の手段として、プロに依頼することを検討されてみてはいかがでしょうか。