近年、FPVドローンを使った空撮を仕事にする人が増えています。
従来のドローン空撮とは異なり、FPVドローンは一人称視点で操縦するため、よりダイナミックで独特な映像を撮影できます。
また、FPVドローンによる空撮は、映画やドラマ、CM、イベント撮影など、様々な分野で需要が高まっています。
さらに、FPVドローンは高い技術力が求められるため、比較的報酬単価が高いという魅力があります。
しかし、馴染みの薄いFPVドローン業務において「資格は必要なの?」「どんな仕事があるの?」というのが気になるところです。
そこで本記事では、FPVドローンを活かした仕事で必要なスキルや資格、仕事の種類や内容を詳しく解説します。
この記事を読むと分かること
・FPVドローンとは
・FPVドローンの仕組み
・FPVドローンの始め方
・FPVドローン業務で必要なスキル
・FPVドローン業務で必要な資格や知っておくべき法律
・FPVドローンを活用した仕事の種類や内容
▼ドローンの仕事に関して詳しく解説した動画▼
FPVドローンとは?
FPVドローンはFirst Person View(一人称視点)の略称で操縦者自身がドローンに搭載されたカメラの視点をリアルタイムで体験できるドローンのことです。
従来のドローンは操縦者が目視で機体を確認しながら操作しますが、FPVドローンはゴーグルを装着し、ドローンの視点で飛行するため、より臨場感あふれる映像撮影や、高度な操縦技術を駆使した競技などが可能になります。
FPVドローンは、レースやイベント、映画撮影を始め、橋梁点検や農薬散布などでも活用されています。
世界最高峰のFPVドローンレースリーグ「Drone Champions League (DCL)」では、ドローンに搭載されたカメラからの映像を出力したゴーグルを装着する選手が、制限されたエリアを飛行して速さを競います。
また、FPVドローンは『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』や『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』といった数々の映画撮影でも活躍しており、アクションシーンやレースシーンなどで迫力のある映像撮影が可能です。
さらに、FPVドローンは狭い空間や水中などでも撮影が可能となっているので、人では難しい撮影も容易にこなす魅力があります。
FPVドローンの仕組みとは?
FPVでは、ドローンに搭載された映像送信機(VTX)から送られる映像を映像受信機(VRX)で受信する方法が一般的です。
しかし、最近のドローン(DJIなど)では、撮影した映像をデジタル変換し、2.4GHz帯で送信するケースが増えています。
この方法では無線LANを利用するため、実際の映像と表示される映像の間に若干のタイムラグがあります。
しかし、通常の空撮や業務用途では、FPVはあくまでドローンの位置確認やカメラアングルの調整など、操縦するパイロットの補助的な役割を果たすため、大きな問題にはなりません。
目視外で極端に狭い場所など、よほど特殊な状況でない限り、FPVドローンは十分に実用的です。
FPVドローンの始め方
ここでは、FPVドローンの始め方を3つの方法で解説します。
FPVドローンの始め方
1.FPV対応の市販トイドローンを購入する
2.FPVとドローンがセットになったドローンを購入する
3.レース用FPVドローンを自作する
それでは1つずつ解説します。
1.FPV対応の市販トイドローンを購入する
FPVドローンを始める際は、FPVに対応した市販のトイドローンを購入しましょう。
現在のトイドローンでは、FPVに対応したモデルが多数発売されています。
技適マークのついた2.4GHz対応のFPVドローンであれば、特別な免許を取得したり無線局を開設することなくFPVを楽しむことができます。
トイドローンを探すと、FPV対応のモデルが多く見つかりますが、「5.8GHz帯対応」のモデルは「アマチュア無線4級」と「無線局」の免許が必要で、そのまま飛ばすと法律違反になってしまいます。
無線局の申請は初心者には難しいため、ドローンを購入する際はよく検討してから購入するようにしましょう。
また、100g未満のトイドローンであれば、航空法の適用外となるため、基本的に誰でも飛ばせます。
2.FPVとドローンがセットになったドローンを購入する
FPVドローンを始める際は、FPVとドローンがセットになったドローンの購入がおすすめです。
これを普及版ドローンと言い、DJIのドローンのように、FPVに対応したプロポとドローンがセットになった本格的な空撮用ドローンのことを指します。
これらのドローンは、2.4GHz帯の無線電波を使用し、購入後すぐにFPVでの空撮を楽しむことができるのでおすすめです。
飛行性能も非常に優れているため、初心者でも慌てて落下するなどの事故を防ぐことができます。
3.レース用FPVドローンを自作する
FPVドローンを始める際は、レース用FPVドローンを自作するというやり方もあります。
ドローンレースは、元々FPVを利用してスピードを競う競技であり、レース用ドローンにはFPVが付きものです。
現在では、ドローンレース用のキットも数多く発売されているため、まずはこのようなキットから始めましょう。
自分で一から組み立てる場合、モーターやカメラなど、ドローンを構成するパーツをすべて自分で選ぶことができます。
そのため、自分の好みに合わせた機体に仕上げることが可能です。
また、フライトコントローラーの設定(PIDやレートなど)が可能なため、柔軟にチューニングすることもできます。
国内サイトの情報も増えてきましたが、最新の情報は海外サイトのほうが豊富なため、情報収集力が求められます。
しかし、レース用ドローンはほとんどがリアルタイムでの映像伝送を必要とするため、「5.8GHz帯」の電波を使用します。
そのため、レース用ドローンを購入する際には、「アマチュア無線4級」以上の免許取得と、「無線局開局」の申請が必要であることを覚えておきましょう。
また、2022年6月20日からドローンの登録制度が始まっています。
ドローンの定義が100g以上になり、それらを屋外で飛行させる際はドローンの登録が必要ですのでご注意ください。
FPVドローンを活かした仕事で必要なスキル
FPVドローンを使用する仕事において、求められるスキルが3つあります。
FPVドローンの仕事で求められるスキル
・操縦技術
・無線通信に関する知識
・高度な技術的知識
それでは1つずつ順番に紹介します。
操縦技術
FPVドローンの仕事では、高度な操縦技術が求められます。
機体の角度や加速度、高度を調整し環境変化に対応する必要があります。
ここで、FPVドローンの業務で求められる操縦技術を紹介します。
FPVドローンの仕事で求められる操縦スキル
・基本操作
・姿勢制御
・アクロバティック飛行
・目視外飛行 (FPV)
FPVドローンを活用した仕事では、まず基本操作が重要になってきます。
主な基本操作は、以下の通りです。
・スロットル:機体の高度を上げる・下げる
・エレベーター:機体の機首を上げる・下げる
・エルロン:機体を右に傾ける・左に傾ける
・ラダー:機体の向きを変える
また、FPVドローンの操縦では、機体の姿勢を常に安定させる必要があります。
FPVドローンの姿勢制御には、以下3つの軸があります。
・ロール:機体の左右の傾き
・ピッチ:機首の上下の傾き
・ヨー:機体の向きの変化
FPVドローンレースなどでは、宙返りやスピンなどのアクロバティック飛行を行うことがあります。
そのためには、より高度な操縦技術を身につけるための練習が必要になります。
また、FPVドローンは、ゴーグルを装着して操縦するため、目視外飛行となります。
目視外飛行を行うには、周囲の状況を把握し、安全に飛行するスキルも身につけましょう。
特にFPVドローンは直感的な操作と高い集中力が求められ、商業的な使用では様々な環境や障害物に対応する高度な操縦スキルが必要とされています。
無線通信に関する知識
FPVドローンは、無線通信によって操縦者と機体間で情報をやり取りし、飛行を制御しています。
そのため、FPVドローンを安全かつ効率的に操縦するためには、『アマチュア無線技士』や『第三級陸上特殊無線技士』以上の資格を取得するなど無線通信に関する知識が不可欠です。
FPVドローンで使用される周波数帯は主に5.7GHz帯と2.4GHz帯で、電波干渉を防ぐためには、使用場所の選定や周波数帯の変更、アンテナの向きの調整が必要となります。
また、FPVゴーグルは高画質で低遅延、安定した受信ができるものが理想です。
さらに、無線局免許に関する法律や飛行場所に関する規制もあるため、分からない場合は総務省の『総合通信局』へのお問い合わせや『電波利用ホームページ』の情報を参照してください。
高度な技術的知識
FPVドローンは、従来のドローンよりも高度な技術と知識が要求されます。
FPVドローン仕事で必要なスキル「高度な技術的知識」の項目や内容は、以下の通りです。
項目 | 内容 |
---|---|
機体構造と整備 | ・機体の各部名称と役割 ・組み立てと分解 ・部品交換と修理 ・調整とチューニング ・機体の状態確認 ・トラブルシューティング |
電子機器とプログラミング | ・フライトコントローラー ・ジンバル ・カメラ ・送信機 ・受信機 ・FPVゴーグル ・バッテリー ・プログラミング言語 (Betaflight、ArduPilotなど) ・ファームウェアの設定 |
電波法と飛行規制 | ・無線局免許 ・周波数帯 ・電波の干渉 ・飛行場所の制限 ・飛行許可申請 ・安全対策 |
空力学と飛行操縦 | ・空力原理 ・操縦桿の操作と機体の動き ・姿勢制御 ・アクロバティック飛行 ・目視外飛行 (FPV) ・緊急時の対応 |
撮影と編集 | ・カメラの操作 ・映像の構図 ・カラーグレーディング ・編集ソフト (Adobe Premiere Pro、Final Cut Proなど) |
その他 | ・英語力 ・コミュニケーション能力 ・リスク管理 ・問題解決能力 ・顧客対応 |
FPVドローン仕事は、高度な技術と知識を活かして、様々な分野で活躍できる魅力的な仕事です。
上記表で記載した内容を参考にして、業務に必要なスキルを習得してください。
FPVドローンを活かした仕事で必要な資格や法律
ここでは、FPVドローンを活かした仕事で必要となる資格や知っておくべき法律を紹介します。
FPVドローンの仕事で必要となる資格と法律
・ドローン国家資格
・第三級陸上特殊無線技士の国家資格
・総務省への開局申請と免状を取得
・目視外飛行を取得
・ドローンの機体登録
それでは1つずつ順番に紹介します。
ドローン国家資格
FPVドローンを業務で飛行させるためには、ドローン操縦士の資格が必要となります。
2024年現在、FPVドローンを飛行させる際に必須となる資格はありませんが、資格を取得することで信頼性の向上やドローン操縦に関する知識と高い技術力の証明になります。
2022年12月5日からは、ドローン国家資格制度が始まり、新設された飛行カテゴリ3.5では国家資格保有が条件になるなど、年々需要が高まっています。
FPVドローンを操縦するパイロットは、ドローン国家資格の『一等無人航空機操縦士』『二等無人航空機操縦士』を取得することをおすすめします。
ドローン国家資格の詳しい情報は、以下YouTube動画も参考にしてください。
また、ドローンの資格は独学での習得は難しいため、ドローンスクールの受講をおすすめします。
当サイトでおすすめしている『ドローン免許学校(旧NBドローンスクール)』では、一等・二等無人航空機操縦士の国家資格が取得できるコースを用意しているので是非受講してほしいと思います。
おすすめのドローンスクールは?
おすすめのスクールを知りたいという問い合わせを多く頂くため当サイトのおすすめドローンスクールを紹介します。
当サイトのおすすめのドローンスクールは「ドローン免許学校(旧NBドローンスクール)」です!
ドローン免許学校は株式会社スカイリードが名古屋を中心に全国展開中のドローンスクールです。
当サイトでも1番おすすめのスクールで最も受講生をご紹介させて頂いています。
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第三級陸上特殊無線技士の国家資格
FPVドローンは、5.8GHz帯の電波を使って操縦するため、『第三級陸上特殊無線技士』の国家資格が必要です。
第三級陸上特殊無線技士とは
第三級陸上特殊無線技士は、通称「3陸特」と呼ばれる無線の国家資格で、陸上無線局の無線設備の技術的な操作を行うための知識と技能を証明する総務省が定める国家資格です。
本資格の難易度は低く、誰でも比較的簡単に取得できます。
また、この資格は後述で解説する「総務省への開局申請」で必要になる重要な資格です。
しかし、この資格があるからといって業務FPVドローンの撮影が可能というわけではないことに留意する必要があります。
総務省への開局申請と免状を取得
FPVドローンを活かした業務を行う場合、『総務省への開局申請』と『免状取得』の手続きが必要となります。
特定無線局(ドローン無線局)を開設する場合は総務省への開局申請が必要となり、無線機器を使用する場合は適切な免許(免状)を取得する必要があります。
前述で解説した「第三級陸上特殊無線技士」の国家資格は、総務省への開局申請を行うために必要な資格となります。
手続きは法規制や業務内容によって変わる可能性があるため、最新情報の確認と専門家に相談することが重要です。
目視外飛行を取得
FPVドローンを活用した業務を行う場合、目視外飛行の申請手続きが必要です。
航空法の特定飛行の一つ「目視外飛行」は、国交省管轄の規制であり、FPVドローンはこれに関連しています。
具体的な規制内容は国交省公式HPで確認できますが、要約すると特定飛行を行う場合は常に許可申請が必要ということになります。
特定飛行には夜間飛行やイベント上空飛行、危険物搭載飛行、物件投下飛行、人物30m以内飛行、そして目視外飛行が含まれます。
FPVは目視外飛行に該当すると見なされているため、ゴーグルをかけてのドローン飛行では常に許可申請が必要です。
毎回の許可申請は現実的ではないため、包括許可を取得することが推奨されます。
包括許可を取得すると、人口密集地域内や人物30m以内、目視外飛行に対して随時許可申請を行う必要がありません。
ドローンの機体登録
FPVドローンを活用した業務を行う場合、ドローンの機体登録についても覚えておく必要があります。
ドローンの機体登録制度とは
2022年6月20日に施行された、100g以上の無人航空機(ドローン)を屋外で飛行させる際に、所有者等が国土交通省に機体を登録することを義務付ける制度です。
FPVドローンは、目視外飛行が可能なため、機体登録制度の対象となります。
FPVドローンで仕事を行う場合は、以下の点に注意する必要があります。
・機体を国土交通省に登録する
・機体に登録記号を表示する
・リモートID機器を搭載する
・飛行記録を保存する
登録していない機体を飛行させた場合、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる可能性があるので注意が必要です。
FPVドローンを活かした仕事の種類や内容
ここでは、FPVドローンを使用する仕事の種類や内容を紹介します。
FPVドローンの仕事の種類
・映画やテレビの映像撮影
・農業分野
・建設分野
・イベント
・不動産業界
・自然環境保護や野生生物の監視
・FPVドローンレースや競技イベント
それでは1つずつ順番に紹介します。
映画・テレビの映像撮影
FPVドローンは近年、映画・テレビの映像撮影において注目を集めています。
従来のドローンと異なり、FPVドローンは一人称視点(FPV)で操縦可能なため、より臨場感のある映像を撮影できます。
実際にFPVドローンが映画・テレビで活用されている事例は以下の通りです。
・映画「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」
・ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」
・スポーツイベントのテレビ中継
・ドキュメンタリー番組など
FPVドローンは、従来のドローンよりも操縦技術が難しいため、熟練したパイロット不足が深刻化している課題があります。
また、目視外飛行が可能であるため、航空法などの法令を遵守しなければなりません。
映画・テレビ撮影で使われる機体は、価格面でも従来のドローンより高価なものになるため、人件費や機体購入費など出費が多くなる点には気を付ける必要があります。
ただし、FPVドローンを使った映画・テレビの撮影は、操縦技術の向上や法令の整備が進むことでさらに普及し、より迫力のある映像撮影が可能になります。
農業分野
FPVドローンは、農業分野でも活躍しています。
FPVドローンは一人称視点(FPV)で操縦できるため、より精密な作業が可能になります。
農薬散布や施肥など、FPVドローンは農業作業において高い精度と効率性を持ち、従来の手法よりも農業生産性の向上が期待できます。
また、農薬の無駄遣いを減らし、環境負荷を低減する効果もあります。
さらに、農作物の生育状況調査や農地の測量など、さまざまな作業に活用できます。
しかし、操縦技術が高度で、熟練したパイロットが必要な点や、目視外飛行可能なため法令を遵守する必要がある点、機体の故障しやすさ、高い機体や装備費用などが、FPVドローンに関する課題として挙げられます。
FPVドローンを活かした農薬散布や農作物の監視は、今後も農業分野で活躍することが予想されています。
建設分野
FPVドローンは、「橋梁点検」や「土地や建物の測量」など建設分野でも活躍しています。
従来の方法では足場や高所作業車が必要で、作業員の落下事故など安全面での課題がありましたが、FPVドローンを使えば安全かつ効率的に点検できます。
また、土地や建物の測量にも活用され、地上からの測量に比べて迅速かつ正確な測量が可能となっています。
さらに、FPVドローンで撮影した映像を元に3Dモデルを作成し、建物の設計や安全管理に役立てられます。
施工作業においても、鉄筋配置やコンクリート打設などに活用され、作業効率を向上させます。
災害時には被害状況の調査に使用され、空中から広範囲を迅速かつ安全に調査できます。
FPVドローンの活用により、建設分野での作業効率や安全性が向上し、さまざまな業務に貢献しています。
FPVドローンによる建設分野の業務は、建設現場の安全性と効率性を向上させる技術であるため、今後もさらなる活躍が期待されています。
イベント
イベント業界では、FPVドローンが臨場感のある映像を提供するために活用されています。
FPVドローンを活用したイベントの種類は、以下のようなものがあります。
・コンサート
・スポーツイベント
・企業イベント
・結婚式
イベントにおけるFPVドローンの撮影では、観客はアーティストやプレイヤーのパフォーマンスを追体験するかのような体験が可能となります。
複数のFPVドローンを使用することで、多様な視点からの映像を提供し、観客がイベント全体をより深く楽しめる特徴があります。
また、FPVドローンは従来のカメラでは表現できないダイナミックな映像を撮影し、イベントに没入感を与えることが可能となっています。
さらに、FPVドローンによる映像はイベントの価値を向上させ、観客満足度を高める効果があります。
FPVドローンはイベント業界に革新をもたらし、より魅力的なイベント体験を提供しています。
不動産業界
不動産業界では、FPVドローンが「物件紹介」や「物件調査」などに活用されています。
FPVドローンは、物件の外観や内観を臨場感ある映像で撮影し、購入や賃貸を検討する人々によりリアルな体験を提供します。
FPVドローンによる空撮を実施すれば、物件の周辺環境や立地条件をわかりやすく伝えられ、室内撮影やウォークスルー映像を活用すれば、部屋の広さや配置、雰囲気をリアルに伝えることができます。
また、FPVドローンは、屋根や外壁、建物の構造などの詳細な調査が可能であり、従来の調査方法よりも安全かつ効率的に作業を実施できます。
さらに、撮影した写真や動画を元に物件の3Dモデルを作成することも可能です。
これにより、購入や賃貸を検討する人々が物件をより具体的にイメージしやすくなります。
FPVドローンの活用により、不動産業界のプロモーションや調査作業が効率化され、顧客満足度の向上につながっています。
自然環境保護や野生生物の監視
自然環境保護や野生生物の監視では、FPVドローンが「野生生物の調査」や「環境問題の調査」などに活用されています。
FPVドローンを活用することで、密猟対策が可能です。
広範囲を迅速に捜索し、密猟者の動きをリアルタイムで監視し、証拠映像を撮影できるため、従来の監視方法よりも効率的に密猟者を発見・追跡できます。
また、FPVドローンを活用した野生生物の調査では、生息数や分布の把握、繁殖状況の調査、個体識別などの作業が可能であり、動物にストレスを与えることなく詳細な調査が実施できます。
さらに、環境問題や自然災害の被害状況の調査にも活用され、広範囲を迅速かつ正確に把握することができます。
植林活動においても、植林地の状況や苗木の生育状況を把握し、作業効率アップを図れます。
FPVドローンの活用により、自然環境保護や野生生物の監視が効率化され、より効果的な対策が可能となります。
FPVドローンレースや競技イベント
FPVドローンレースや競技イベントは、映像を通して臨場感溢れる体験を提供し、まるでドローンに乗っているかのような感覚でレースを楽しめます。
FPVドローンレースは、高度な操縦技術が求められ、競技性が高いのも特徴です。
FPVドローンレースは、主に以下の競技形式があります。
・タイムアタック
・ドローン同士の競争
FPVドローンレースでは、小型で軽量、高性能なカメラを搭載し、安全装備も整えられた機体が採用されています。
競技者はこれらの機体を駆使してコースを高速で駆け抜け、勝利を目指します。
このようなFPVドローンレースや競技イベントは、ドローンテクノロジーの魅力を広く伝えるとともに、参加者や観客に新たなエンターテイメントを提供しています。
まとめ
ここまで、FPVドローンを活用した仕事で必要なスキル・資格・法律知識やFPVドローンを活かした仕事の種類や内容を紹介しました。
また、FPVドローンの仕組みや始め方を徹底解説しています。
ドローンに搭載されたカメラの視点をゴーグルを通してリアルタイムで体験できるFPVドローンは、「高い操縦技術」「無線通信に関する知識」「高度な技術的知識」が必要であることが分かりました。
また、FPVドローンで仕事を行うためには、第三級陸上特殊無線技士の国家資格取得が必須です。
その他にも、ドローンの機体登録や総務省への開局申請取得など、守るべき法律が多いのが現状です。
しかし、映画・テレビの映像撮影や農業などFPVドローンを活用した仕事はどれも将来性があり、今後ますます発展が見込めます。
FPVドローンの技術力や知識を磨き、資格を取得して、FPVドローンで新たな仕事の可能性を切り開いてほしいと思います。