現在はドローンの仕事は多くはないが、年々需要が増加しており、将来性が高い仕事として注目されています。
また、ドローン物流や警備などの実証段階の仕事もあり、実用化すればさらにドローン業務の需要が増える可能性があります。
ドローンを使った主な仕事には、映画・ドラマなどの空撮、農薬散布、インフラ点検、物流、ドローンショーなど様々な業務が存在します。
そこで本記事では、ドローンの仕事には免許(国家資格)が必要なのか、ドローン業務にはどんな仕事があって年収はどのくらいあるのかを詳しく解説します。
この記事を読むと分かること
・ドローン関連の仕事に就くには、免許(国家資格)が必要なのか
・ドローン関係の仕事で求められる知識や資格
・ドローン免許取得を支援する会社について
・ドローン免許(国家資格)を使った仕事の種類と年収
・ドローン免許(国家資格)を取得しても仕事があるとは限らない理由
・ドローンの機体登録について
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結論:ドローンの仕事において免許(国家資格)は持っていた方が有利!
ドローンの仕事において、免許(国家資格)を持っていることが有利な理由はいくつか挙げられます。
まず、免許(国家資格)を持っていることで法的な規制や制約を遵守していることが示され、信頼性や安全性が高いと認識されます。
また、クライアントや顧客からの信頼を得やすくなり、仕事の受注や信頼関係の構築につながります。
さらに、免許(国家資格)を持っていることで、操縦技術や知識が一定レベル以上であることが保証され、プロフェッショナルとしての評価が高まります。
このように、免許を持っていることは、仕事の信頼性や安全性を高め、競争力を強化するために有利な要素となります。
ドローン免許・国家資格の重要性やドローンの仕事に関する詳しい情報は、以下取材記事を参考にしてください。
ドローン関係の仕事で求められる知識や資格とは?
誰でも飛ばせるドローンですが、許可なく飛行すると違法になる可能性があります。
ドローンの資格取得は、飛行許可申請を容易にし、様々な環境での飛行を可能にすることで、仕事の受注チャンスを広げます。
また、企業にとって、ドローンの資格保有者は人材採用における重要なポイントであり、就職・転職にも有利になります。
今後、ドローンの仕事が普及すれば、資格保有が必須となる可能性が高く、競争相手との差別化にも繋がります。
ドローン国家資格は、自動車免許のように3年ごとに更新が必要ですが、将来の可能性を大きく広げる投資となります。
ドローン関連の仕事に就くことを考えている方は、積極的な資格取得をおすすめします。
ドローン免許取得を支援する会社もある
求人ボックスでは、ドローン操縦を主な業務とする仕事が多数募集されており、中には『資格取得支援』を実施している会社が確認できました。
ドローン経験・測量経験を積み重ねたい方や仕事に就きながらドローンの国家資格・民間資格を取得したい方は、『資格取得支援あり』の仕事に就くことをおすすめします。
ドローン免許(国家資格)を使った仕事の種類と年収
ここでは、ドローン免許(国家資格)が活用できる仕事の種類とおおよその年収を紹介します。
ドローン免許(国家資格)が活用できる仕事
・空撮
・農薬散布
・インフラ点検
・設備点検
・土木測量
・搬送物流
・警備業務、防犯監視、人命救助
・ドローンショー
それでは1つずつ順番に紹介します。
空撮
ドローンの空撮業務は、ドローンと呼ばれる小型無人航空機を用いて、空中から写真や動画を撮影する業務のことを指します。
昔は空中の映像を撮るためにはヘリコプターが必要でしたが、ドローンの登場により、リモコンから簡単に上空を撮影できるようになりました。
ヘリコプターを使った撮影は高コストで時間もかかりましたが、ドローンのおかげでそれらが改善され、効率的な空撮が可能になっています。
また、ドローンは低空飛行や迫力のある映像を撮影でき、カメラも4Kに対応しているものが多く、ジンバルにより安定した撮影が可能となっています。
ここで、ドローン免許(国家資格)が活用できる空撮業務の「おおよその年収」や「仕事内容」などを表にまとめました。
年収相場 | 350万円~640万円 |
仕事内容 | 映画、テレビCM、イベント等の空撮 |
おすすめ資格 | ・一等無人航空機操縦士(国家資格) ・二等無人航空機操縦士(国家資格) ・第4級アマチュア無線従事者免許 ・第3級陸上特殊無線技士免許 |
危険な場所の撮影も容易になり、映画やテレビ制作だけでなく、植物や自然の研究にも利用されることが期待されています。
しかし、エンターテイメント業界では人気が高い業界でもあり、競争も激しいため、すぐに仕事を得るのは難しいかもしれません。
知名度が上がればクライアントも増えますが、ビジネスセンスも必要になります。
農薬散布
農業における課題解決のために注目されているドローンは、農薬や肥料の散布に活用されています。
農薬散布ドローンは作業時間を短縮し、高濃度の農薬を効率的に散布できます。
また、センシング技術を活用することで、作物の生育状況を把握し、効果的な肥料の散布が可能となります。
これにより、農業の業務効率化が図られると期待されています。
ここで、ドローン免許(国家資格)が活用できる農薬散布業務の「おおよその年収」や「仕事内容」などを表にまとめました。
年収相場 | 300万円~500万円 |
仕事内容 | 農薬をタンクに搭載したドローンを操縦し、農地に農薬を散布する |
おすすめ資格 | ・一等無人航空機操縦士(国家資格) ・二等無人航空機操縦士(国家資格) ・第4級アマチュア無線従事者免許 ・農薬散布ドローン操縦士 |
農薬散布ドローンの操縦士は、農薬についての知識も必要です。
また、ドローンを使った農薬散布は天候に左右されるため、安定した収入を得るのは難しい場合もあります。
しかし、ドローン農薬散布は近年需要が拡大している分野でもあるので、今後活躍できる可能性があります。
ドローン農薬散布の詳しい年収例や仕事を獲得する方法は、以下記事を参照してください。
インフラ点検
2020年7月17日、インフラメンテナンスにおけるドローン活用の規制改革実施計画が閣議決定されました。
これにより、橋梁点検や法面点検、鉄塔点検、太陽光パネル点検、風力発電機点検など、従来は足場や特殊車両を使っていた点検作業が、ドローン活用で作業時間と工数を大幅に削減できるようになりました。
さらに、点検用ドローンの進化により、低コストで安全性の高い点検が可能となり、多くの現場で導入が進んでいます。
ここで、ドローン免許(国家資格)が活用できるインフラ点検業務の「おおよその年収」や「仕事内容」などを表にまとめました。
年収相場 | 400万円~600万円 |
仕事内容 | 橋梁、トンネル、送電線などのインフラをドローンで撮影し、損傷などを点検する |
おすすめ資格 | ・一等無人航空機操縦士(国家資格) ・二等無人航空機操縦士(国家資格) ・第4級アマチュア無線従事者免許 ・インフラ点検士 |
ドローンインフラ点検員は、インフラに関する知識が必要であり、高所作業や危険な場所での作業もあるため、体力や安全意識が求められます。
ドローンインフラ点検業務は、近年需要が拡大しており、主に民間企業が受注しています。
点検対象によっては異なる知識や技能が必要であり、高度な技術と専門知識が求められるため、資格取得と実務経験の積み重ねが重要です。
また、「ドローンインストラクター」や「ドローン測量士」など、ドローン関連の他の仕事に転職することも可能です。
設備点検
設備点検では、狭小空間専用の点検ドローンが活用されており、狭くて汚い場所や高温の場所にも対応できます。
この方法のメリットとして、設備の稼働停止時間を減らし、点検時間を短縮できる他、足場の設営と撤去時間を削減し、人身事故リスクも限りなくゼロに近づけることが挙げられます。
ここで、ドローン免許(国家資格)が活用できる設備点検業務の「おおよその年収」や「仕事内容」などを表にまとめました。
年収相場 | 400万円~600万円 |
仕事内容 | 工場、プラント、建設現場などの設備をドローンで撮影し、損傷などを点検する |
おすすめ資格 | ・一等無人航空機操縦士(国家資格) ・二等無人航空機操縦士(国家資格) ・第4級アマチュア無線従事者免許 ・設備点検士 |
ドローン設備点検員は、設備に関する知識が必要であり、高所作業や危険な場所での作業もあるため、体力や安全意識が求められます。
ドローン設備点検は近年需要が拡大しており、主に民間企業が受注しています。
点検対象によっては異なる知識や技能が必要であり、高度な技術と専門知識が求められるため、資格取得と実務経験の積み重ねが重要です。
また、「ドローンインストラクター」や「ドローン測量士」など、ドローン関連の他の仕事に転職することも可能です。
土木測量
ドローンによる土木測量では、ドローンを使って空中から写真や動画を撮影することで、地形の3次元データ・断面図などを測量してデータを効率的に収集できます。
Terra Drone(テラドローン)株式会社では、ドローンを使った測量サービスを提供しており、従来の測量に比べてコストは1/5カットを実現、さらに作業時間は1/10に短縮することに成功しています。
また、精密な計測値を提供し、人が立ち入りづらい場所でも測量が可能です。
測量士とは?
建物や道路の工事前に周辺の土地を計測する仕事を指し、ドローンを活用することで測量時間が大幅に短縮される利点があります。
さらに、ドローンは上空から簡単に測量できるため、より高度なデータを収集できる特徴があります。
ここで、ドローン免許(国家資格)が活用できる土木測量業務の「おおよその年収」や「仕事内容」などを表にまとめました。
年収相場 | 400万円~600万円 |
仕事内容 | 1. 測量計画の作成 2. ドローンの操縦とデータ収集 3. データ処理と分析 4. 測量成果報告 5. その他測量業務 |
おすすめ資格 | ・一等無人航空機操縦士(国家資格) ・二等無人航空機操縦士(国家資格) ・第4級アマチュア無線従事者免許 ・測量士補 ・一級、二級土木施工管理技士 |
ドローンを使った土木測量では、土木に関する知識や測量技術が必要であり、高所や危険な場所での作業もあるため、体力や安全意識が求められます。
ドローンによる土木測量に関しても、近年需要が拡大しています。
ドローン測量の詳しい情報を知りたい方は、以下記事を参照してください。
搬送物流
ドローンによる搬送物流は、ドローン(小型無人飛行機)を使った配送サービスで、従来の宅配サービスとは異なり、ドライバーがトラックを運転して玄関先まで荷物を届ける代わりに、無人での配達が可能です。
ドローン物流は産業分野で早くから取り組まれてきましたが、航空法の規制により、現在は離島や山間部での物流配送や実証実験が行われています。
2022年の改正航空法により、都市部での物流配送が活発化することが期待されています。
物流メーカーはドローン企業と包括的な提携を結んでおり、楽天も「そら楽」というドローン物流サービスの実証実験を行っています。
これらの動向から、物流業界ではドローン操縦士の需要が高まる見込みです。
ここで、ドローン免許(国家資格)が活用できる搬送物流業務の「おおよその年収」や「仕事内容」などを表にまとめました。
年収相場 | 400万円~600万円 |
仕事内容 | 1. ドローンの操縦 2. フライト計画の作成 3. 荷物の積み降ろし 4. ドローンの点検・整備 5. 物流管理業務 |
おすすめ資格 | ・一等無人航空機操縦士(国家資格) ・二等無人航空機操縦士(国家資格) ・第4級アマチュア無線従事者免許 ・フォークリフト運転技能講習 ・物流管理技能検定 |
ドローン搬送物流オペレーターは、物流に関する知識や操縦技術が必要であり、高所や危険な場所での作業もあるため、体力や安全意識が求められます。
ドローンによる搬送物流に関しても、近年需要が拡大しています。
警備業務・防犯監視・人命救助
警備業界では、防犯監視や警備業務にドローンを活用する取り組みが進んでいます。
ドローン導入により、警察官や警備員の安全性向上や人手不足の解消が期待されています。
また、人件費削減や人が立ち入りにくい場所の巡回が可能になるなどのメリットがあります。
警視庁やセコムなどは防犯捜査や人命救助などで既にドローンを活用しており、人手不足の影響を受ける警備業界において、ドローンは有用な解決策となっています。
ここで、ドローン免許(国家資格)が活用できる警備業務・防犯監視・人命救助業務の「おおよその年収」や「仕事内容」などを表にまとめました。
年収相場 | 400万円~600万円 |
仕事内容(ドローン警備員) | 1. 巡視:広範囲を効率的に巡視し、不審者や異常を発見・報告 2. 警備:イベント会場や重要施設の警備 3. 証拠収集:事件・事故現場の状況を記録 |
仕事内容(ドローン監視員) | 1. 監視:山間部や河川などの危険な場所を監視 2. 災害監視:災害発生時の状況確認 3. 交通監視:交通渋滞や違反行為の監視 |
仕事内容(ドローン救助隊員) | 1. 災害救助:被災者捜索、物資輸送、状況確認 2. 山岳救助:遭難者捜索、救助搬送 3. 水難救助:水難事故現場の状況確認、救助支援 |
おすすめ資格(ドローン警備員) | ・一等無人航空機操縦士(国家資格) ・二等無人航空機操縦士(国家資格) ・警備員指導教育責任者 |
おすすめ資格(ドローン監視員) | ・一等無人航空機操縦士(国家資格) ・二等無人航空機操縦士(国家資格) ・無線従事者免許 |
おすすめ資格(ドローン救助隊員) | ・一等無人航空機操縦士(国家資格) ・二等無人航空機操縦士(国家資格) ・水難救助員、山岳救助員 |
ドローン警備や監視、救助業務には高度な操縦技術と状況判断能力が必要です。
また、夜間や悪天候での作業もあり、体力や精神力も求められます。
ドローンによる警備業務・防犯監視・人命救助に関しても、近年需要が拡大しています。
ドローンショー
ドローンショーはLEDライトを搭載した数百台~数千機のドローンを飛行させ、花火のような「花」や「動物」「アニメキャラクター」などを表現するエンターテイメントであり、二酸化炭素を排出しない花火として急速に広まっています。
事前にプログラミングで操作を制御するため、ショー当日はボタン一つで始められ、企業のロゴやQRコードを表示する技術もあり、宣伝効果が高いイベントとしても知られています。
今後は広告やイベントなどでより多くの場所で見られる可能性があります。
2024年現在、ドローンショーを開催できるのは『株式会社ドローンショー・ジャパン』『株式会社レッドクリフ』の2社となります。
当サイトでは、ドローンショー実績No.1で数々のイベントを開催している『株式会社ドローンショー・ジャパン』をおすすめしています。
また、ドローンショーを詳しく知りたい方は、以下YouTube動画で詳しく解説されているので是非参考にしてください。
ここで、ドローン免許(国家資格)が活用できる警備業務・防犯監視・人命救助業務の「おおよその年収」や「仕事内容」などを表にまとめました。
年収相場 | 400万円~600万円 |
仕事内容(ドローンショーパイロット) | 1. ドローンの操縦 2. フライト計画の作成 3. 安全管理 |
仕事内容(ドローンショー演出家) | 1. ショーの企画・演出 2. 音楽・照明との連動 3. ストーリー構成 |
仕事内容(ドローンショー技術者) | 1. ドローンの整備・修理 2. プログラミング 3. システム構築 |
おすすめ資格(ドローンショーパイロット) | ・一等無人航空機操縦士(国家資格) ・二等無人航空機操縦士(国家資格) ・第4級アマチュア無線従事者免許 |
おすすめ資格(ドローンショー演出家) | ・照明プランナー資格 |
おすすめ資格(ドローンショー技術者) | ・情報処理技術者試験 |
ドローンショーの仕事は、高度な操縦技術や演出力、技術力が必要です。
また、夜間や悪天候での作業もあるため、体力や精神力も求められます。
ドローンショーは、主にイベント会社や制作会社が受注し、近年で需要が拡大している分野でもあります。
職種によって必要なスキルや経験が異なり、高度な技術と専門知識が求められるため、資格取得と実務経験が重要です。
ドローンショーに関してもっと詳しい情報を知りたい方は、以下記事を合わせて参考にしてください。
ドローン免許(国家資格)を取得しても仕事があるとは限らない
ドローンの資格を取得しただけで、即座にドローン関連の仕事に就けるわけではありません。
ドローン関連の仕事を希望する場合、ドローンメーカーなどでの就職が近道とされています。
また、ドローンの資格取得は独学よりもスクールなどで講座を受けた方が、より専門的で確実な知識・操縦技術が身に付くため就職に有利であるとされています。
これは、ドローン関連の資格が2024年現時点で任意であり、ドローン国家資格に関しても専門性が低いためです。
しかし、ドローン国家資格の重要性は年々上がってきているため、ドローン関連の仕事に就くのであれば資格取得は必須と言えます。
企業がドローンを活用する場合、社員に資格取得を促すことが一般的であり、助成金や会社の補助金などで入社後に資格を取得することも可能です。
ドローン免許(国家資格)を取得するだけでなく、機体の登録も必要
ドローン関連の仕事に就くなら、ドローン免許(国家資格)を取得するだけでなく、機体登録も必要であることを覚えておきましょう。
2022年6月20日、100g以上のドローンやラジコンといった無人航空機は、国土交通省へドローン機体登録が義務化されました。
未登録の場合、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が課されます。
また、所有する機体が複数ある場合は、それぞれ登録して登録番号を表示する必要があります。
さらに、登録はオンラインで900円、紙媒体で2,400円となり、3年ごとに更新が必要です。
ドローン免許(国家資格)を所有しているからと安心せずに、飛行させようとしているドローンが機体登録されているかも忘れずにチェックしましょう。
ドローン免許制・国家資格、機体登録についての詳しい情報は、以下記事を参照してください。
ドローンの仕事に向いている人の4つの特徴
ここでは、ドローン関連の仕事に向いている人の特徴を4つ紹介します。
【ドローンの仕事に向いている人の特徴】
1.適切な判断と臨機応変力がある人
2.様々なケースを想像し、リスクと計画を建てられる人
3.体力に自信がある人
4.ドローンに関する知識や技術を学び続ける姿勢がある人
それでは、1つずつ詳しく解説します。
1.適切な判断と臨機応変力がある人
ドローン関連の仕事に向いている人の特徴1つ目は、状況に応じた判断力と柔軟な対応能力です。
ドローンを操縦するドライバーには、飛行環境に応じた迅速かつ適切な判断が求められます。
上空の状況は、実際にドローンを飛ばして初めて把握できることも多く、事前のシミュレーション通りにはいかない場合も少なくありません。
・飛行場所の地形
・天候や風向き
・時間帯
そのため、上記の要素を常に考慮し、安全に運用するための判断が必要です。
例えば、突然の天候悪化や強風に直面した場合、安全を最優先に飛行を中止する決断が求められます。
また、クライアントの要望であっても、現場の状況から実現が難しい場合には、適切に説明し断ることも大切です。
一方で、ドローンエンジニアには、新しい課題への挑戦や問題解決能力が求められます。
設計通りに製造しても、期待通りに動作しないことがあります。その際には、焦らず原因を検証し、改善策を判断する力が必要です。
このように、ドローン関連の仕事では、現状に適した判断ができる能力や、予想外の状況に柔軟に対応できるスキルが重要とされています。
2.様々なケースを想像し、リスクと計画を建てられる人
ドローン関連の仕事に向いている人の特徴2つ目は、創造力を活かし、多様なケースを事前に想定できる能力です。
前述で記載したように、空中での状況は実際にドローンを飛ばしてみなければわからないことが多々あります。
しかし、事前に想定や準備を怠ると、重大なトラブルを引き起こすリスクが高まります。
例えば、農薬を散布する場合、どのような順序で散布を進めるのが最適か、また、天候や風向きといった注意すべき要素がないかを事前に検討し、それを基に計画を立てる必要があります。
同様に、空撮を実施する際も、どのレンズや機能を使用すれば目的の映像が撮れるのか、また、効率的な撮影を行うためにどのようにドローンを操縦すればよいかといった点を考慮しなければなりません。
ドローンに関わる業務は、現場の状況に大きく左右される傾向があります。
そのため、あらゆるリスクや手法を事前に想定し、しっかりと計画を立てられる人がこの仕事に向いていると言えます。
3.体力に自信がある人
ドローン関連の仕事に向いている人の特徴3つ目は、体力に自信があることです。
ドローンパイロットの仕事は主に屋外で行われるため、いわゆる「現場作業」が中心となります。
重い機材や荷物を現場まで運び、設置して作業を行う必要があります。
また、ドローンを操作する際は、高い集中力を維持しながらルートを監視し続けることが求められるため、気を抜ける時間はほとんどありません。
さらに、ドローン関連の仕事では、以下のような作業も定期的に行います。
・バッテリーの交換
・農薬散布や荷物運搬の際の積載物の取り付けや取り外し
このように、ドローン操作は手元を動かすだけの簡単な作業に見えるかもしれませんが、実際には肉体的な負担も多い仕事です。
そのため、体力に自信がある人に向いている職業といえます。
4.ドローンに関する知識や技術を学び続ける姿勢がある人
ドローン関連の仕事に向いている人の特徴4つ目は、ドローンに関する知識を常にアップデートし続ける姿勢がある人です。
ドローンの法整備や技術は現在も進化を続けており、これからも多くの変化が予想されるため、最新情報を学び続ける努力が欠かせません。
例えば、2022年12月にドローンの操縦ライセンス制度が導入されました。
これ以前にドローンの知識を学んだ人がこの制度を把握していないと、業務に必要な承認申請やクライアントとのやり取りで問題が生じる可能性があります。
こうした状況では、顧客からの信頼を得るのは難しくなります。
さらに、法律や規制、業界の仕組みは今後も変わり続けると考えられます。
そのような環境の中で、ドローン業界において活躍し続けるためには、新しい知識やスキルを積極的に取り入れる姿勢が不可欠です。
この努力を怠れば、ドローン業務を安定して続けることは困難になります。
ドローンの仕事で働くための5つの方法
ここでは、ドローン関連の仕事で働くための方法を5つ紹介します。
【ドローンの仕事に就くための方法】
1.ドローンスクールの就活サポートを利用する
2.求人サイト・転職サイトを利用する
3.ドローンと関連性がある職業に就職する
4.フリーランスまたは個人経営でドローンの仕事を獲得する
5.副業としてドローン関連の仕事を始める
それではここから、1つずつ詳しく解説します。
1.ドローンスクールの就活サポートを利用する
ドローン関連の仕事に就きたい方は、ドローンスクールが開催している就活サポートを受けることをおすすめします。
国土交通省「登録講習機関一覧」によると、日本全国各地で約680校以上のドローンスクールが開校されていると言われています。
そんなドローンスクールの中には、講習修了後の就活サポートを実施している学校があります。
当サイトで最もおすすめしている、充実したアフターサポートと講師とのLINEのやり取りがし放題な『ドローン免許学校(旧NBドローンスクール)』では、空撮・調査・点検・農薬散布などお仕事斡旋実績があります。
また、ドローンスクールによっては修了者を集めたコミュニティなども存在するため、そこでビジネスパートナーを探したり、仕事を受ける・発注をするなどが可能となっています。
ドローンスクールで国家資格・民間資格を取得後、すぐに就職を考えている方は、慎重にスクールを選ぶようにしましょう。
2.求人サイト・転職サイトを利用する
ドローン関連の仕事を探す方法2つ目は、求人サイト・転職サイトを利用することです。
ドローン関連の仕事はまだ多くはありませんが、根気よく調べることで、普及が進んでいる分野での求人を見つけられます。
求人情報サイトを活用し、自分が希望する仕事内容や条件に合致する募集を探してみましょう。
希望に合う求人が見つかれば、応募して次のステップへ進みます。
未経験者でも応募可能な求人も一部存在しますが、多くの場合、ドローンに関する知識や技術が求められます。
すでにドローンに関連する資格を保有している、またはドローンを活用した仕事の経験がある方には、特に効果的なアプローチになり就職率がアップします。
3.ドローンと関連性がある職業に就職する
ドローン関連の仕事を探す方法3つ目は、ドローンと関連性がある職業に就職することです。
希望する業種でドローンを使用した業務が少ない場合でも、関連する職種に就くことで可能性を広げる方法があります。
例えば、ドローンを活用した測量を行うには、測量士や測量士補といった資格が必要です。
この資格を取得しておくことで、測量会社や建設会社に就職し、入社後にドローンの導入を提案することが考えられます。
ただし、ドローンの導入には費用がかかるため、すぐに受け入れられるとは限りません。
しかし、ドローンの普及が進む中で、いずれ業務に活用される可能性も十分あります。
また、ドローンを使った空撮を希望する場合は、映像制作会社や撮影会社に就職し、ドローンによる撮影を提案するのも一つの方法です。
ドローンはこれからの成長が期待されている将来性のある技術であり、企業内部からその活用を促すことも有意義な取り組みと言えます。
4.フリーランスまたは個人経営でドローンの仕事を獲得する
ドローン関連の仕事を探す方法4つ目は、フリーランスまたは個人経営でドローンの仕事を獲得することです。
ドローンを活用することで、フリーランスや個人事業主として活動できます。
厚生労働省が公開しているデータによると、自営やフリーランスとして働くドローン操縦者の割合は全体の12.5%に達しています。
このことから、多くの人がフリーランスとして成功しており、挑戦する価値は十分にあるといえます。
ただし、フリーランスや個人事業主として活動するためには、いくつかの課題を理解しておく必要があります。
【注意点】
・業務に適した高性能なドローンの用意が必要
・承認申請や各種手続きをすべて自己責任で行う必要がある
・仕事の獲得が容易ではない
・トラブルが発生した場合の対応が難しい
フリーランスや個人事業主として活動するには、上記の点を考慮し、慎重に準備を進める必要があります。
また、個人で仕事を得る方法としては、以下のような選択肢があります
【個人でドローン関連の仕事を獲得する方法】
・クラウドソーシングサイトに登録する
・スキルマーケットでドローン操縦技術をアピールする
・ブログやYouTubeを活用して情報発信を行う
・業界内で人脈を広げ、仕事につながるネットワークを構築する
たとえば、ドローンに関するスキルや知識を既に持っている場合は、クラウドソーシングサイトやスキルマーケットを利用して、自身の強みを活かしながら受注数を多くできます。
5.副業としてドローン関連の仕事を始める
ドローン関連の仕事を探す方法5つ目は、副業としてドローン関連の仕事を始めることです。
前述したとおり、現在はドローン関連の仕事が十分に多いとは言えません。
例えば、ドローンによる空撮業務では約8割が副業や兼業として取り組まれているのが現状です。
そのため、将来の需要増加を見据えて、副業からスタートし、スキルを磨いていくのも一つの選択肢になります。
アルバイトや副業では対応できる業務が限られる一方で、未経験者でもチャレンジ可能な案件が年々増加しています。
また、週に1回の稼働や空いた時間を活用する形で始められるため、負担が少なく、取り組みやすい特徴があります。
【副業からのスタートがおすすめな人】
・ドローンの仕事をしてみたいけれど希望するような案件が見つからない
・安定した収入を得られるか不安がある
上記のような悩みを抱えている方には、副業から始める方法が特におすすめです。
ドローンの副業については、以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
ここまで、ドローン関連の仕事において免許(国家資格)は持っていた方がいいのか、ドローン免許(国家資格)を使った仕事の種類と年収などを紹介しました。
結論から申し上げますと、ドローンの免許(国家資格)は持っていた方が、仕事・信頼性の面で有利になります。
実際、ドローンの免許(国家資格)を所有していないとできない仕事はありません。
しかし、資格を持っていることで法的な規制を理解し、ドローンパイロットとして知識や高い操縦技術が身に付いていることの証明になります。
また、ドローン関連の仕事に就くのであれば、資格を持っていない人と差がつけられ、競争力を強化してくれる要素にもなります。
ドローン関連の仕事は、年々需要が増加しているため、ドローン免許(国家資格)を活用しドローンを活かした仕事で活躍してほしいと思います。