ドローンのカメラ等を使用することにより、点検作業の効率化・省コスト化・安全性の強化を図れます。
広大な敷地面積があるソーラーパネルの点検も同じく、ドローンで点検することで効率よく異常箇所を発見でき、人の手の介入が少なくなるため点検費用も比較的安価で済みます。
そんなメリットが多いドローンを使ったソーラーパネルの点検作業ですが、課題もあります。
そこでこの記事では、ドローンを使って太陽光パネルを点検する方法やメリット・デメリット、ドローン点検にかかる費用を徹底解説します。
【本記事でわかること】
・太陽光パネルをドローンで点検する方法
・太陽光パネルのドローン点検のメリット、デメリット
・ドローン点検の費用感
・太陽光パネルのドローン点検でおすすめの会社
・ドローン点検士になるためには
▼ドローン点検に関して動画で詳しく▼
ドローンで太陽光パネルを点検する方法
ドローンで太陽光パネルを点検する流れは、大まかに下記の通りです。
1.点検前準備 | ・太陽光発電所の日射量などを調べる ・アプリでドローンの自動航行プログラムを組む |
2.点検 | ・ドローンを自動航行させ、赤外線カメラでの撮影データを集める ・異常が見つかったポイントでは人の手でより詳しく検査 |
3.点検後の報告書作成 | ・撮影データから報告書を作成 ・赤外線カメラの撮影データ解析 |
太陽光パネルのドローン点検では、専用アプリでの自動航行プログラムを組み、赤外線カメラでの撮影データを収集し、データ解析して報告書を作成します。
赤外線カメラの撮影でわかるのは、太陽光パネルのホットスポットと呼ばれる部分で、このホットスポットがあると、正常な発電ができていないということに繋がり発電効率が落ちてしまいます。
ホットスポットとは・・・パネルの中で異常に熱を持っている部分です。
ドローンは上空から赤外線カメラを使い、効率よくホットスポットを探せるため、点検の効率化と省コスト化につながることから重宝されています。
また、ドローンによる点検は、データの蓄積と過去データとの照合による異常発見もメリットとしてあるため、定期的な点検を得意としています。
太陽光パネルも条件によっては定期点検が義務化されており、下記2項目の条件を満たした場合は太陽光パネルの点検が義務付けられます。
・固定価格買取制度を導入している発電所
・パネルの容量が50kW以上
上記の条件に当てはまる太陽光発電所は、1年に最低2回以上の点検が義務化されています。
さらに、MW規模の発電量をもつメガソーラーでは、常時の点検が義務化されています。
点検の目的としては、太陽光発電システムの火災など事故防止の他に、発電効率が落ちた場合の調査などが挙げられます。
ドローンで太陽光パネルを点検するメリット
ドローンで太陽光パネルを点検するメリットは、下記の通りです。
【メリット】
・点検時間の短縮
・安全面の強化
・点検に必要な人員削減
・点検の精度が高い
・点検コストが従来の点検方法と比較して安い
ドローンによる太陽光パネルの点検は、従来の点検と比べて時間短縮と効率化、安全面の強化が期待できます。
効率化の面では、上空から鳥瞰で点検が可能なため、点検漏れも少なくなり、点検報告書の作成も比較的短時間で完了します。
また、ドローン1機で点検が可能なため、点検に必要な人員削減と安全性が高いといったメリットにも結びつきます。
反対にドローンで太陽光パネルを点検するデメリットや課題は?
ドローンによる太陽光パネル点検のデメリットや課題は、下記の通りです。
【デメリット】
・点検実施可能かどうかが天候に左右される
・点検結果が天候により変動する
【課題】
・点検結果の解析に専門知識が必要
・小型の太陽光発電所だと、ドローン点検の方が高額になる場合がある
ドローンによる点検作業全般に言えることですが、ドローン点検を実施できるかが天候に左右される点が挙げられます。
特に太陽光パネルのドローン点検では、温度を可視化する赤外線点検で作業するため、点検により得られるデータも日射量や気温によって変動します。
ドローンでのパネル点検自体は属人性が比較的低く、技術により得られるデータの差は大きくありませんが、点検報告書作成のための解析は、経験や専門知識が必須となります。
また、ドローン点検は一度に大量のデータを得るのが得意な反面、小型な太陽光発電施設だと、従来の点検方法の方が安く済む場合も少なくありません。
ドローンを用いた太陽光パネルの点検は、敷地面積と費用、ドローン点検の知識を照らし合わせ最適な点検方法を用いるようにしましょう。
太陽光パネルをドローンで点検する費用とは
結論から申し上げますと、ソーラーパネルの点検費用を公開しているサービスが見つからなかったため、詳細な点検費用は不明です。
しかし、目視点検やEL検査といった従来の太陽光パネルの点検方法と比べると、ドローン点検は必要な時間も人数も少なくて済むため、かなり安くなることが予想されます。
太陽光パネルの目視点検とは・・・人の目で汚損・破損がないかを点検する方法のこと。
太陽光パネルのEL検査とは・・・正常な太陽光パネルに電流を流すと発光が発生し、その様子を解析する方法のこと。
また、ドローンによる太陽光パネルの点検は、点検と合わせてその他のメンテナンスや修繕も含んだワンストップで行うサービスも少なくないため、サービス内容により価格がまちまちです。
もちろん、広大な敷地を点検する場合は、スケールメリットにより1kWあたりの点検にかかる費用が安くなります。
そのため、太陽光パネルのドローン点検では、太陽光発電施設ごとに見積もりし、個別に点検費用を調べることをおすすめします。
点検報告書だけが必要なのか、もしくは修繕まで一貫した保守点検を希望するかなど、サービス範囲を決めて業者選びをするのがポイントとなります。
気になる業者が見つかったら、迷わず複数社見積もりを依頼し、比較検討してください。
ドローン点検のおすすめの会社は?
ドローンによる太陽光パネル点検でおすすめの業者は、東京都に本社を構えるエナジー・ソリューション株式会社の「ドローンアイ」というサービスです。
エナジー・ソリューション株式会社のおすすめポイントは、下記の通りになります。
【ドローンアイのおすすめポイント】
・全国出張対応可能
・2GWを超える安心の点検実績
・高精度の点検・分析
・検査・報告書作成のスピードが早い
・検査結果をクラウドで半永久的に見られる
ドローンのソーラーパネル点検では、基本的に高精度・短期間で行うことが可能ですが、ドローンアイはその中でも特に点検精度と報告書提出までのスピードが迅速という特徴があります。
同社は、点検実績も全国各地で豊富にあるため、安心して点検をお願いできます。
また、点検結果もクラウドで半永久的に保存されるため、データの蓄積による発電量の分析や点検報告書の管理コストを抑えられます。
エナジー・ソリューション株式会社は、無料で見積もりの発行が可能なので、ドローンアイのサービスが気になる方は一度見積もりを依頼しましょう。
ドローン点検の仕事に就きたいなら資格を取得しよう!
太陽光パネルのドローン点検は定期的に点検機会が発生するため、比較的安定した仕事ということもあり人気の職業です。
また、ドローン点検全般にも言えますがドローンに関わる仕事をするためには、ドローン免許はほぼ必須と言えます。
なぜなら、ドローン免許を持っていることが、クライアントにドローン飛行技術や知識を説明する際に、有利に働くからです。
現状ではドローン免許を持っていなくても業務用ドローンを飛行させることはできますが、サービスの比較検討の際にドローン免許を持っていない業者よりも免許を所持している業者に依頼します。
また、2022年内を目処にドローン免許を国家資格化することが検討されており、ドローン免許を持っていないとドローンを飛ばせなくなる可能性があります。
そのため、ドローンの仕事に携わるためにドローン免許は必須で、ドローン業務に関する専門知識や技術を学ぶことも必要となってきます。
通常のスクールに併設して、ドローン点検の講座があるドローンスクールも少なくはありません。
ドローン点検の仕事に就きたい方は、まずは実績と講習内容の良いドローンスクールを受講しましょう。