【2024年最新】水中ドローンおすすめ3選!必要な資格や選び方を徹底解説

ドローンというと、空中を自由に飛び回る姿を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

実は、空を飛行するドローン以外にも、「水中ドローン」という海や川の中を自在に移動するドローンがあります。

水中ドローンは、近年急速に進化を遂げているテクノロジーの一つです。

従来の水中探査は、専門的な機器や潜水士が必要でしたが、水中ドローンの登場により、より手軽に水中の映像撮影やデータ収集が可能となりました。

また、研究機関や漁業だけでなく、レジャーや映像制作など、幅広い分野での活用が進んでいます。

この記事では、水中ドローンの概要や種類、利用時に必要な資格や許可申請を徹底解説します。

また、おすすめの水中ドローンも詳しく紹介しています。

この記事を読むと分かること
・水中ドローンの概要
・水中ドローンの種類
・水中ドローン利用時に必要な資格
・水中ドローン利用時に必要な許可申請
・おすすめの水中ドローン

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水中ドローンとは?

水中ドローンの画像

出典:Powervision

水中ドローンとは、水中に潜航しながら撮影や作業を行う小型の無人機のことです。

船上や陸上から遠隔操作で機体を操縦し、リアルタイムで水中を確認できます。

釣りやダイビングなどのレジャーはもちろん、建築や水産業、インフラ点検、学術調査研究など様々な分野での活用が期待されています。

一般的にドローンと呼ばれる無人航空機は、機体に付属しているプロペラで空中を飛行しますが、水中ドローンも見た目は異なるものの基本的な構造は似ています。

水中ドローンも機体にプロペラがついており、モーターで動かすことで水中を動ける仕組みになっています。

ただし、空中飛行用のドローンは無線で操縦しますが、水中では電波が届きづらいため、水中ドローンは有線で機体とコントローラーを繋げているものが一般的です。

2024年9月時点では、水中ドローンを操縦するのに特別な資格は必要ありません。

水中ドローンは基本的に有線操縦であるのに加えて、比較的操作が容易なため、資格が必要ないのが現状です。

本格的な撮影をしたいという場合や、水中調査などの高度なレベルで水中ドローンを使用したいという場合には「水中ドローン安全潜航操縦士」という民間資格があります。

基礎知識や操作技術、法令などを専門的に学べるのでより知識を深めたい方にはおすすめです。

水中ドローンは『ROV』と『AUV』の2種類に分類される

水中ドローンは大きく分けると『ROV』と『AUV』の2種類に分かれます。

『ROV』は「Remotely Operated Vehicle(遠隔操作型無人潜水機)」の略称で、コントローラーを繋げてリモート操縦できる無人潜水艇のことを指します。

一般的にはこのROVのことを水中ドローンと呼ぶことがほとんどです。

『AUV』は「Autonomous Underwater Vehicle(自律型無人潜水機)」の略称で、無人潜水艇という点はROVと同じですが、人が操縦せずに全自動で水中を航行する無人潜水艇を指します。

AUVは、あらかじめプログラミングされたとおりに自動で動きます。

ここで、『ROV』と『AUV』の違いについて表で比較しているので参考にしてください。

種類 ROV(遠隔操作型無人潜水機) AUV(自律型無人潜水機)
特徴 機体とコントローラーが有線で繋がっていて人が操縦する 機体にコントローラーは繋がっておらず、人が操縦せずに全自動でプログラミングされたとおりに動く
稼働可能時間 バッテリー式は1〜6時間程度のものが多い。給電式はさらに長時間稼働が可能 1〜6時間程度
稼働可能距離 釣りやホビー用では~30mほどのものが多い。産業用だと300m~1,500mの長距離用テザーケーブルもあり ~4,000mまで可能
本体価格 10万円以下からあり個人でも購入可能 1,500万円~と比較的高価なため産業用がほとんど
大きさ 小型~中型のホビー用、大型の産業用まで幅広い。小型のものは片手で持てるサイズもあり 産業用のものがほとんどのため大型のものが多い。
使用用途 釣りやダイビングなどのレジャー、水中の撮影、水中捜査、水中の建造物のメンテナンス、アームを使った水中での細かい作業 水中の測量、生物調査、水質調査、資源探査

小型・中型のROV(遠隔操作型無人探査機)は、水中撮影や探査など、さまざまな分野で利用が拡大しています。

大型のROVは、深海調査や海底ケーブルの敷設といった産業用途で重要な役割を果たしています。

また、手頃な価格の小型ROVも登場しており、個人でも購入して利用できるようになっています。

一方、AUV(自律型無人潜水機)は、海上保安庁による海洋調査への導入や、民間企業による実証実験が進んでいる段階で、今後の実用化が期待されています。

水中ドローンを利用する際に必要な資格はある?

ここでは、水中ドローンを利用する際に必要な資格はあるのかを徹底解説します。

また、水中ドローン利用時に必要な許可申請についても詳しく紹介します。

水中ドローンの所有・操作に必要な資格はない

結論から申し上げますと、水中ドローンを所有することや操縦することには特別な資格は必要なく、どなたでも水中ドローンを操縦できます。

ただし、より知識を深めたい、操縦スキルを高めたいという方には民間資格を取得することをおすすめします。

日本水中ドローン協会が発行する「水中ドローン安全潜航操縦士」という民間資格は、2019年4月に誕生し、水中ドローンを活用した水中産業を広めるために、知識と技術を持った人材を育成する目的で作られました。

この他にも、一般社団法人日本ドローン協会によって発行される「ROV操縦士技能証明書」や、一般社団法人日本ROV協会の「ROV技能認定操縦士」など、水中ドローンについての民間資格はいくつか存在します。

レジャー目的で水中ドローンを操縦する場合は特に資格は必要ありませんが、ビジネスで水中ドローンを使うので第三者に知識や技術を証明できるものがほしいという場合、業務で水中の探査するという場合や、より本格的な水中撮影をしたいという場合は、民間資格の取得も検討してみましょう。

水中ドローン利用時に必要な許可申請

水中ドローンを操縦する場合、海や川などの自然の水中で使用することが多くなるかと思いますが、このような場所に対して何か使用許可の申請する必要はあるのでしょうか。

これについては時と場合によるのが現状です。

空中飛行用のドローンについては国土交通省が定める航空法によって、飛行に関するルールが厳しく定められているため、条件によっては飛行許可申請を提出する必要があるなど、法整備がされています。

しかし、水中ドローンに関してはまだ法律が定められておらず、ルールが決まっていません。

ただし、国土交通省が「AUV の安全運用ガイドライン」というAUVについての運用ルールを定めており、このガイドラインの対象として「本ガイドラインは AUV を対象としているが、ASV や ROV(untethered ROV を含む)等に対して本ガイドラインを部分的に準用することを妨げない。」としています。

4条では関連法令について記載があり、「領海、大陸棚及び排他的経済水域の特定の区域において工事、作業を実施する場合には、各種許可申請や届け出が必要である。」としています。

規制行為、遵守事項の内容は、「工事や水中調査・作業の場合には許可申請が必要」としていることが多いので、レジャーで使用する場合は当てはまることはあまりないかと思いますが、もし抵触しそうな項目があれば申請先に問い合わせしてみて、その指示に従うのが良いでしょう。

関連法令に出てくる法令がどの水域を指しているのか分からないという場合は、「海しる」という海洋状況表示システムが便利です。

例えば港則法が適用される水域を知りたいという場合は「港則法」と検索すると適用される場所を地図上に表示させられます。

この水域でドローンを使用したい場合は、念のため申請先に確認してみると安心です。

水中ドローン関連の法規則は整備されていない

水中ドローンが急速に広まっていったため、まだ法整備が追い付いていないのが現状です。

しかし、航空法によって無人航空機の飛行ルールが制定されたように、水中ドローンに関しても今後法規則が確立していくと思われます。

現在は、前述した「AUV の安全運用ガイドライン」が国土交通省によって発行されていますが、工事やインフラ点検・作業などの産業用ルールがメインになっているので、今後は一般ユーザー向けのROVについての規制も作られていくでことしょう。

国土交通省は、2020年より「海における次世代モビリティに関する産学官協議会」を開催しており、水産業や海洋調査などの深刻な人材不足を解決するために水中ドローンの活用促進を進めてきました。

水中ドローンの活用についての実証実験を公募しており、ルール制定のために動いているのがわかります。

新たな規制やルールを見逃さないように、国土交通省や日本水中ドローン協会のサイトなどをこまめにチェックして、正しく水中ドローンを利用しましょう。

おすすめの水中ドローン3選

ここでは、目的別におすすめの水中ドローンをいくつか紹介します。

【おすすめの水中ドローン】
1.PowerDolphin
2.CHASING M2
3.PowerRay

それではここから、おすすめの水中ドローンを徹底解説します。

PowerDolphin|水中地形や魚群探知機能が搭載

出典:PowerDolphin

PowerVisionより発売されている「PowerDolphin」は、高画質4Kカメラ搭載の水中ドローンです。

機種 PowerDolphin
特徴 上下最大220°可動の4Kカメラ搭載/高性能な魚群探知機能/水中地形図自動スキャン機能
稼働可能時間 2時間
稼働可能距離 最大800m
深度
速度 最大4.5m/s
サイズ 534mm×230mm×125mm
重量 約2.3kg
カメラ画素 1080 Pixels
使用用途 水中の生き物観察・撮影、釣りの撒き餌など
本体価格 72,000円(税込)~

水中に潜れるタイプのドローンと異なり、水上を泳ぐドローンになります。

深く潜ることはできませんが、その代わりに最長800mまで無線操縦可能です。

PowerDolphinは、4Kの高画質カメラを搭載しており、上下に220°稼働するカメラによって、水上や水中を様々な角度から観察できます。

最大前進速度は4.5m/sで、ダイビングやサーフィンなどのマリンスポーツにも活用できます。


また、魚群探知機やベイトコンテナを装着することで、遠隔で魚の状況を確認したり魚を集めたりすることが可能です。

ルアーと針を取り付ければ、魚を釣り上げるまでを4K画質でリアルタイム観察する新しい体験が楽しめます。

さらに、指定された水域の水中地形図を自動的にスキャンして、水中データを獲得することもできます。

CHASING M2|全方向360度移動でき、安定したビデオ撮影が可能

出典:CHASING M2

「CHASING M2」は、CHASINGから発売されている法人向けの軽産業用水中ドローンです。

機種 CHASING M2
特徴 360°移動可能/最大稼働可能水深100m/4Kカメラ搭載
稼働可能時間 2~4時間
稼働可能距離 200m
深度 100m
速度 1.5m/s
サイズ 380mm×267mm×165mm
重量 4.5kg
カメラ画素 1,200 Pixels
使用用途 船舶検査、構造物点検、漁業
本体価格 328,000円(税込)~

このドローンの特徴は、360°移動が可能な点です。

通常、水中ドローンは前進のみの機体が多い中、「CHASING M2」は前後左右上下360°操縦可能で、水中を自由自在に動けます。

100mの水深に耐え、ロボットアームやLEDライトを取り付けることで、水中でも細かい作業を行うことが可能です。

スマートフォンや外部モニターにつなげて、水中の様子をリアルタイムで観測でき、船舶の検査やダムなどの構造物の点検、水産養殖場の管理や水生生物の確認など、様々な分で活躍します。

CHASING M2は、2023年9月をもって販売終了が発表されており、在庫分のみの販売になります。

PowerRay|4Kカメラ搭載で鮮明な映像や静止画が撮影可能

PowerRayの画像

出典:PowerRay

「PowerRay」はPowerVisionより発売されている、高画質4Kカメラ搭載の水中ドローンです。

機種 PowerRay
特徴 4Kカメラ搭載/LED内蔵/最大稼働可能水深30m/魚群探知機能搭載
稼働可能時間 0.5~4時間(低速~高速)
稼働可能距離 最大70m
深度 30m
速度 1.5m/s
サイズ 465mm×270mm×126mm
重量 3.8kg
カメラ画素 1,200 Pixels
使用用途 水中撮影、ダイビング、ボート、釣り、深度測定
本体価格 ¥89,000(税込)~

「PowerRay」はPowerVisionより発売されている、高画質4Kカメラ搭載の水中ドローンです。

1200万画素のカメラによって水中の景色を鮮明に映し出し、海底の世界を観察できます。

LEDライト内蔵で、水中の暗い場所でも快適に操作可能です。

PowerSeekerの画像

出典:PowerRay

PowerSeekerを装着すれば、魚群探知機能で魚を見つけたり、水深70mまでの地形情報をリアルタイムで確認できます。

最大稼働4時間、最大30mまで潜航でき、本体は耐性のある軽量アルミニウムで覆われているため、レモンザメに噛まれても表面の損傷のみで不具合・故障はありませんでした。

ウィザード版に同梱されているPowerRay専用VRゴーグルを使用することで、まるでダイビングしているかのような没入感を味わえます。

まとめ

本記事では、水中ドローンの概要や種類、必要な資格や許可申請を徹底解説しました。

また、おすすめの水中ドローン3選も詳しく紹介しています。

水中ドローンを操作するのには現状特に資格は必要ありませんが、今後法整備によってルール化されていく可能性があります。

情報をこまめにチェックし、モラルを守って安全な操縦を心がけましょう。

また、個人用の水中ドローンを持つ場合は、様々な種類が発売されているので、使用目的によって選ぶことが重要です。

水中ドローンは、技術の進化に伴い、レジャーはもちろん、海洋調査や水産業において多様な可能性を広げています。

特にROV(遠隔操作型無人潜水機)は、人が立ち入れないような深海や危険地域での作業を効率化し、安全性やコスト削減の面でも大きなメリットをもたらしています。

水中ドローンは、今後さらに技術が進歩していくことが期待され、海洋探索や水産業の分野でイノベーションを起こすことでしょう。

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