無人航空機であるドローンは、飛行時の天候の影響を受けやすく、悪天候では飛行が難しいというイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
実際、通常のドローンは雨天などの悪天候では故障の可能性があり飛行できません。
しかし近年ドローン技術が進化し、耐水性能の向上によって数は少ないのですが天候の影響を受けずに飛行できる「防水ドローン」が登場しています。
雨の日や湿度の高い環境でも活用できる防水ドローンは、さらにドローンの活躍の幅を広げていくことになるでしょう。
この記事では、水に強い防水ドローンとはどのようなものかその特徴やメリットを解説していきます。
また、おすすめの防水ドローンを機能や特徴を含めて詳しく紹介していきます。
【本記事でわかること】
・ドローンの人気ランキングTop10
・ランキングTop10のドローンが人気の理由
・ドローンの選び方5選
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防水ドローンとは?
出典:swellpro
ドローンは精密機械であるため、一般的なドローンは水に弱い特徴があります。
ドローンは本体から発生する熱が機体にこもらないように、熱をのがすための穴や隙間が多い構造です。
もしも雨や水しぶきなどの水が機体に入ってしまった場合には、中のモーターやバッテリー・センサーが故障する可能性があり飛行ができなくなります。
そこで、技術の開発が進み防水対策が施されたドローンとして登場したのが『防水ドローン』です。
防水ドローンであれば、雨天時や川・湖・海などの水場近くでも安心安全に利用できるので飛行を楽しんだり、悪天候での災害活動やインフラ点検などでも活用することが可能です。
防水ドローンは『完全防水仕様』と『簡易防水仕様』の2種類がある
耐水性能を持ち、水に強い防水ドローンですが、「完全防水仕様」と「簡易防水仕様」の2種類があります。
「完全防水仕様」のドローンは、防水カバーがなくても大雨でも操作が可能です。
「簡易防水仕様」のドローンは、機体の中への水の侵入を防ぐため防水カバーが必要ですが小雨やちょっとした水しぶきの中でも飛行できます。
ただし、水中ドローンではないので、どちらの仕様でも水中に潜ることは不可能であるため注意が必要です。
防水ドローン4つの特徴
これまで解説してきたように水に強い防水ドローンですが、どのような特徴があるのでしょうか。
【防水ドローンの特徴】
1.防水機能付きの高性能カメラが搭載されている
2.完璧な雨対策により水上で活用できる機体もある
3.通常のドローンよりも精密に作られている
4.防水でも水中には潜れない
ここからは、防水ドローンの4つの特徴について解説していきます。
1.防水機能付きの高性能カメラが搭載されている
防水ドローンには、高性能カメラが搭載されています。
雨や水しぶきの影響を受けずに、ブレなく美しくダイナミックな映像を撮影できるのが防水ドローンならではの特徴です。
また、防水機能付きのカメラなので、雨や水しぶきなどが原因で故障する心配もありません。
2.完璧な雨対策により水上で活用できる機体もある
防水ドローンは、完全防水仕様・簡易防水仕様どちらでも、雨や水しぶきへの対策ができています。
防水ドローンの導入を考えている方の多くは、水上での利用はどうか気になると思います。
通常のドローンは、機体に水が入ってしまうと飛行困難になるため水上では活用できません。
しかし、防水ドローンの中には水上で水しぶきがあがっても安心安全に利用できる機体がほとんどです。
3.通常のドローンよりも精密に作られている
通常のドローンよりも精密に作られているのも、防水ドローンの特徴のひとつです。
通常水に弱いはずのドローンに防水機能をつけて、高性能なカメラを搭載するなどより精密に、より様々な環境下で幅広い活躍をできるよう開発されています。
その精密さのおかげで、防水ドローンはインフラ点検時や災害時にも活躍できるのです。
4.防水でも水中には潜れない
防水機能をもつ防水ドローンは、雨天などの悪天候や水上・水面では飛行できますが、水中に潜ることは不可能です。
水中で活用するには水圧も考慮する必要があり、防水ドローンにはその性能はありません。
水中でドローンを使用して撮影したい場合、防水ドローンではなく「水中ドローン」を利用するようにしましょう。
防水ドローン4つのメリット
ここでは、防水ドローンのメリットを紹介します。
【防水ドローンのメリット】
1.天候に左右されないため大雨でもドローンを飛ばせる
2.火災や人命救助、インフラ点検など産業分野でも活躍できる
3.水没しても全損しにくい
4.ダイナミックな水しぶきの映像が撮影可能
それではここから、1つずつ詳しく解説します。
1.天候に左右されないため大雨でもドローンを飛ばせる
防水ドローンは、天候に左右されないため、大雨でもドローンを飛ばせるメリットがあります。
急な大雨でも、スケジュールを変更したり飛行を中断する必要がありません。
基本的に、防水機能が備わっていないドローンで活動中は、天気予報を確認しながら予報を参考に柔軟に計画をたて、雨が降った場合には機体の故障を防ぐため活動を中断します。
しかし、防水ドローンであれば急な大雨でもスケジュールを変更することなく、飛行を続けることが可能です。
また、防水ドローンであれば、災害時でも天候に左右されず、湿気が多い地域などでも場所も問わず救助活動でき、早急に情報収集できるのも特徴です。
2.火災や人命救助、インフラ点検など産業分野でも活躍できる
悪天候下でのインフラ点検や情報収集において活躍できるのも防水ドローンのメリットです。
悪天候時こそトラブルがおこったり点検しておきたいインフラ設備も、防水ドローンならば点検できます。
また、大雨の被害で起こる災害など、悪天候時の災害救助活動や捜索活動でも活躍できます。
ヘリコプターよりもすぐに出動できたり、人が入れないような場所も飛行でき情報収集や救助活動が可能です。
必要な物資も天候に影響されず、被災地に届けられるのです。
ドローンは物流でも活躍しているので、天候に左右されないで活用できる防水ドローンは今後の活躍が期待されています。
3.水没しても全損しにくい
防水ドローンは防水機能があるため、万が一水没したとしても全損しにくいのもメリットです。
水圧にも対応している水中ドローンとは違うので、長時間水に浸かり続けると全損の可能性もありますが、防水機能がはたらくため水に落下しても全損のリスクが減ります。
また、初心者が練習する場合地面に落として故障させるより海や川など水辺に落としたほうが故障のリスクが少ないため、水に落下しても壊れにくい防水ドローンが役立ちます。
4.ダイナミックな水しぶきの映像が撮影可能
防水ドローンは、水に強いので水面ギリギリでの飛行が可能でマリンスポーツや川下りなどでダイナミックな水しぶきの映像を撮影できます。
防水機能のない一般的な空撮ドローンは、少しの水も故障の原因となりうるため水面ギリギリで飛行はできません。
このようなダイナミックな映像は、防水ドローンだからこそ撮れる映像なのです。
ただし、防水ドローンは水の表面を撮影することはできますが、水中ドローンではないため、深く潜って撮影できないので注意が必要です。
防水ドローンだからこそ撮影できる映像を楽しんでみてはいかがでしょうか。
おすすめの防水ドローン4選
ここでは、おすすめの防水ドローン4選を紹介します。
【おすすめの防水ドローン】
1.PowerVision PowerEgg X【約145,400円】
2.Swellpro Splash Drone4【約380,860円】
3.DJI Matrice 300 RTK【約822,600円】
4.Swellpro Splash Drone3【約170,000円】
それではここから、1つずつ詳しく解説します。
1.PowerVision PowerEgg X【約145,400円】
出典:PowerVision
PowerEgg Xは、1台でAIカメラモード、ドローンモード、ハンディカメラモードになる高性能なカメラです。
サイズ | 165×100×100mm |
離陸重量 | 862g |
プロペラピッチ | 427.5mm |
最大水平飛行速度 | 18m/s |
最大離陸高度(海抜) | 4000m |
動作環境温度 | 0℃~40℃ |
カメラセンサー | 1/2.8インチCOMS 有効画像数1200万以上 |
静止画サイズ | 4000×3000 |
動画サイズ | 4K 3840×2160 / FHD 1920×1080 / HD 1280×720 |
価格 | 約145,400円 |
ドローンモードでは、4K/60fpsウルトラHDカメと三軸ジンバルブレ補正により簡単にダイナミックな映像を撮影できます。
大型のプロペラは強風用に設計されたので5級までの耐風性能があり、風にも強いのも特徴です。
コンパクトでもバッテリー寿命は30分と長く、安定した飛行ができます。
防水パーツを装着すれば、大雨の中での飛行も問題なく、さらには水面での離着陸もできてマリンスポーツの撮影や救難調査でも活躍できそうです。
自動で障害物を回避できるので、初心者でも安心して操縦・精密に着陸できます。
また、専用アプリで簡単にフライトや映像の編集が可能です。
2.Swellpro Splash Drone4【約380,860円】
出典:swellpro
Swellpro社のSplash Drone4は、業界最高峰の防水機能を備えており、雨・雷・水辺でも飛行可能です。
離陸重量 | – |
防水等級 | IP67 |
最大上昇速度 | – |
最大積載量 | 2kg |
動作環境温度 | -10℃~40℃ |
価格 | 約380,860円 |
防水プルーフボディとリモートコントローラーも防水なのも特徴です。
生産ラインで1台ずつ空気圧テストを行い、密閉している高機能防水設計だけでなく、モーターや電子部品にコーティングもされています。
スマートバッテリーで30分間の飛行が可能です。
他にもスマートフォンやタブレットに接続でき、コントローラーの場所に帰還させる機能を装備しています。
水面上で逆さにひっくりかえっても、スタンバイに戻すと自動で元の姿勢にもどり再飛行します。
フローティングフォームを装備したボートモードがあり、水没せず水上航行が可能です。
そのため、洞窟にも入ることが可能で、他にも最大2kgの物体を運べる特徴もあり活躍の幅が広い機種です。
3.DJI Matrice 300 RTK【約822,600円】
出典:DJI
Matrice 300 RTKは、最先端の産業用ドローンプラットフォームとして発表されたドローンです。
離陸重量 | – |
保護等級 | IP45 |
最大積載量 | 2.7kg |
動作環境温度 | -20 to 50℃ |
最大伝送距離 | 15km |
価格 | 約822,600円 |
高度なAI機能や6方向検知・測位技術システムを備え、55分間の長時間飛行が大きな特徴です。
PFD(プライマリー フライト ディスプレイ)の機能により障害物データを受け取った操縦者は飛行軌道を調整できます。
M300 RTK専用の高度なデュアルオペレーターモードでは、2人の操縦者に同等のアクセス権を与えた上で優先順位を定め、もし優先されている操縦者のリモコンのバッテリーが切れたり接続に問題が生じた場合などはもう一人の操縦者が制御できるようする仕組みになっています。
4.Swellpro Splash Drone3【約170,000円】
出典:swellpro
Splash Drone3plusは、全天候型の防水ドローンです。
離陸重量 | – |
保護等級 | IP67 |
最大積載量 | 1kg |
動作環境温度 | -10℃~40℃ |
最大伝送距離 | 1.6km |
価格 | 約170,000円 |
また、3軸ジンバル4Kカメラを搭載し、様々な場所・天候で安定したハイクオリティな撮影ができます。
連続フライト時間は23分であり、リターンホーム機能でスタート地点に戻れます。
趣味だけでなく、救助や産業用としても活躍できるドローンです。
まとめ
この記事では、おすすめの防水ドローンについて、特徴やメリットとともに紹介しました。
開発技術の進歩による防水ドローンの登場は、「雨天時や水辺では飛ばせない」という認識を覆しました。
雨や湿度が高い環境下での災害時の救助活動やインフラ点検などにおける防水ドローンの活躍は、今後も期待されます。
趣味用のドローンとしても、ダイナミックな映像を撮影したい方や初心者の方にも防水ドローンはおすすめです。
長時間の安定した飛行や水上への離着陸・フローティング、スマートフォンやタブレット端末との連動など防水ドローンも進化しています。
仕事用でも趣味用としても、自分のスタイルに合った防水ドローンを見つけてみてはいかがでしょうか。
防水ドローンの操作を学びたい、さらに極めたいという方は、ドローンスクールに通うのもおすすめです。